米国訴訟の流れ

日本の訴訟と米国の訴訟の大きな違いの一つがディスカバリー(Discovery)と呼ばれる証拠収集のプロセスです。


日本では、訴訟を提起する前に原告側が証拠をそろえることが一般的ですが、米国では公判の前段階として、ディスカバリーによる強制力のある証拠開示を行うことで、原告・被告の立場や力関係によらない公平な裁判を行うことを目的としています。


イーディスカバリー(e-Discovery)はこのディスカバリの手続きのうち、特に電子データの証拠収集手続きのことを指します。


イーディスカバリー米国訴訟の流れ

eディスカバリー(e-Discovery)の概要

具体的なe-Discoveryの手続きは、以下のEDRMモデルによって表すことができます。 EDRM はe-Discovery業務の標準モデルとして策定され、その後数度のモデルチェンジを経ながら、現在の形に至っています。 EDRMは、e-Discovery業務に関わる多くのプレイヤー(企業、法律事務所等)に参照される標準的なモデルとなっています。

イーディスカバリーEDRM

情報管理(Information Management)

電子メールや電子文書といった情報を、企業がどのような形で保持し管理しているかといった、日常業務での情報管理方法を含みます。


情報識別(Identification)

e-Discoveryにおいて開示対象となるデータがどこに保持され、 どこまでが対象範囲となりうるかといったことを、社内の法務担当者、システム担当者、外部弁護士、ベンダーなどが協働して特定するプロセスです。


情報保全(Preservation)

e-Discoveryにおいて開示対象となるデータがどこに保持され、 どこまでが対象範囲となりうるかといったことを、社内の法務担当者、システム担当者、外部弁護士、ベンダーなどが協働して特定するプロセスです。


情報収集(Collection)

社内サーバ、社外ストレージ、PCなどが保持する電子データを実際に収集するプロセスとなります。


情報処理(Processing)

情報収集プロセスで収集した電子データのうち、コンピュータで処理できるレベルのふるい分けや意味づけを行うプロセスです。


情報審査(Review)

法的素養のあるレビューアにより、開示すべき情報であるかの情報の審査を行うプロセスです。


情報分析(Analysis)

前プロセスの情報審査(レビュー)により得られたデータに対し、これまでのプロセスにおいて問題や不備がないか、弁護士を含めた詳細な検証を行い、開示内容を決定するプロセスです。


レポート作成(Production)

前プロセスの情報分析によって得られた最終開示物をレポートに適した形式に整形するプロセスです。


レポート提出(Presentation)

訴訟の相手方や第三者に対し、前プロセスで作成されたレポートに基づき、証言や主張を行うプロセスです。